一般的な下痢の主な症状は、主に下記のようなものです。
- 便が水っぽくなる
- 腹痛
- 倦怠感(体がだるくなる)
- 発熱(感染症や食中毒による下痢の場合)
特に、気をつけなければならないのは脱水症状。特に、お年寄りや小さなお子さんは注意が必要です。脱水症状ははじめのうちは自覚症状がなく、本人も気づかないことがありますので、おしっこの回数や色などを目安にするといいです。

おしっこの変化以外に、肌の表面が乾燥してカサカサしてきたり、元気がなくなったりするので、毎日接している人なら分かると思います。また、脈拍が早くなったり血圧が下がったりして、ショック状態を起こすこともありますので、たかが下痢と軽く考えるのは危険です。
こんな下痢は病院へ
一般的な下痢は、水分補給をしながら休養したり、市販の下痢止め薬を飲んだりすることで自然に治ることが多いんですが、中には命に関わる重篤な下痢もあります。
- 激しい下痢・嘔吐が続く
- 高熱を伴っている
- 血便が出る
- 便の色が白い、米のとぎ汁のような便が出る
このような場合は、迷わず医療機関を受診してください。細菌性の食中毒などでは便に血が混じることがあります。また、これは下痢とはあまり関係ないかもしれませんが、胃潰瘍や十二指腸潰瘍で出血している場合は、黒いタール便が出ることがあります。
「いつもと違う!」という感覚は自分にしか分かりません。また、小さなお子さんの場合は日頃観察しているお母さんの直感が頼りになります。
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まれではありますが、コレラや赤痢といった伝染病や、病原性大腸菌O-157など、重篤な疾患である可能性もあります。また、サルモネラ菌・腸炎ビブリオなどの食中毒も、強い腹痛や高熱を伴うケースが多く、症状が重篤になることがあります。
感染症や食中毒のほかに、潰瘍性大腸炎やクローン病といった、炎症性の腸疾患による下痢もあります。高熱や強い腹痛、止まらない下痢など、いつもとは明らかに違う下痢の場合は、なるべく早く受診しましょう。