メニエール病という病名を聞いたことがあると思いますが、この病気も「むくみ」と大きな関係があると言われており、代表的な症状には景色がぐるぐる回って見える「回転性のめまい」や吐き気、嘔吐などがあります。

むくみやめまいがあるからといって、必ずしもメニエール病とは限りませんが、もともと血圧が高めの人や耳鳴り、胃内停水(胃のあたりでチャプチャプと音が鳴る)がある人で、回転性のめまいが頻繁に起こる場合は、念のため診断を受けた方が良いでしょう。大抵は少し休めば回復することが多いと思いますが、重症の場合は、立っていることができない程のめまいや嘔吐で救急車を呼ぶケースもあります。
メニエール病と診断はされないケースで、日常生活の中で時々おこるめまいや耳鳴りには漢方薬が効果を発揮することもあります。医師が処方することもありますので、まずは検査や診断を受けましょう。ちなみに、めまい・耳鳴りには下記の漢方薬が市販されています。
苓桂朮甘湯エキス顆粒(クラシエ)
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むくみとめまいの治療法
体質や症状に応じて西洋薬と漢方薬を使い分ける
立ち上がった時に起こる立ちくらみやふらつき、頭を動かした時に起こる頭位性のめまいなど、めまいにもいくつかの種類があります。自律神経の乱れや貧血などによるふらつきと、水毒によるめまいは対応するお薬が違うこともありますので、自己判断はせずに医師や薬剤師に相談してみてください。
その他、むくみと関係の深い病気
また、体がむくんでしまうと循環血液量が増えて心臓に負担がかかるため、血圧が上がりやすくなります。もともと血圧が高めの人や心筋梗塞や狭心症などの心臓病の持病をお持ちの方は、注意しましょう。
市販の風邪薬や咳止め薬、胃腸薬などに配合されている甘草(かんぞう)という生薬がありますが、甘草に含まれるグリチルリチンという成分は、摂りすぎると副作用で「むくみ」が起こることが分かっています。葛根湯や芍薬甘草湯(こむらがえり等のけいれん性の痛みを抑える)、大黄甘草湯(便秘薬)など、甘草が配合されている漢方薬はとても多いため、注意が必要です。甘草を配合した製品では、使用上の注意でも「長期連用しないこと」とされています。