空気が乾燥し、気温が低下する季節に多くなる乾皮症。皮膚の表面が粉をふいたようにカサカサになったり、うろこ状に小さなひび割れができたりして、強い痒みなどを伴います。特に高齢者に多く、皮脂欠乏性湿疹や老人性乾皮症などと言われることもあります。
皮膚の表面には、あせもや湿疹のように赤みやブツブツもないのに、「痒くてたまらない」とおっしゃる人も多いですが、痒みの原因は乾燥による皮膚のバリア力の低下ですから、しっかり保湿するだけで症状が改善することも多いんです。
冬場に多い皮膚疾患に「しもやけ」があります。しもやけも痒みを感じることがありますが、しもやけは一般的に血行不良が原因となっているので、保湿だけでは改善しないこともあります。
一方、この乾皮症は皮膚の表面の皮脂が欠乏しておこりやすくなるため、クリームや乳液などでしっかり保湿することによって、症状の改善や予防をすることが可能です。乾燥を放置しておくと、ひびやあかぎれの原因になったり、掻き壊して二次感染をおこして化膿することもありますから、日々のスキンケアで皮膚の水分や脂分を保持することが大事ですね。