口唇ヘルペスとは、ヘルペスウイルスが原因の感染症で、唇の周りに小さな水疱のようなものができるのが特徴です。ヒリヒリ・チクチク・ビリビリと独特な痛みが出たり、化膿して大きくただれてしまうこともあります。
風邪をひいた後に出来ることも多いためか、「熱の華」などと呼ばれることもありますね。紫外線を浴びることで発症することもあります。そのため、日差しの強くなる夏場に発症するケースも目立ちます。その他、風邪が流行する冬場にも起こりやすくなります。
↑写真は「口唇ヘルペス」
多くの人は、子供の頃にヘルペスウィルスに感染していて、感染に気付いていないケースも多いです。しかし、疲労が蓄積したり、風邪が長引いたりして抵抗力が低下した時に、体の中に潜んでいたウィルスが暴れ出してしまうというわけです。
一度感染して発症すると、ウィルスはずっと同じ場所に棲みつきます。疲れが溜まるたびに再発してしまうのは、こんな理由があるからなんですね。
ヘルペスウィルスの種類
- 単純ヘルペスウイルス1型⇒ 口唇ヘルペス、ヘルペス性歯肉口内炎、ヘルペス性角膜炎など。
- 単純ヘルペスウイルス2型⇒ 性器ヘルペス、臀部ヘルペスなど。
- 水痘・帯状疱疹ウイルス⇒ 水ぼうそう、帯状疱疹。
※症状が出ていなくてもヘルペスウイルスが身体の中に潜伏している人の割合は、成人で約50%だと言われています。
口唇ヘルペスの症状と対処法
医療機関への受診が基本
アフタ性口内炎と同じく、疲労やストレスなどによって免疫力が低下した時などに起こりやすいとも言われています。痛みや炎症が強い場合は、受診して治療薬を処方してもらうのが一番だと思いますが、蓄積した疲労を解消することも大事ですね。
休息が何よりの治療になると思いますので、症状が出た時は「休みなさい」のサインだと思って休養しましょう。休養することで自然に治るケースもありますが、口元に発症するため、見た目を気にして「早く治したい」と思う人もいるでしょう。
病院では、塗り薬の他に、ウイルスの働きを抑える内服薬が処方されたりしますので、症状が重い場合や、初めて発症した人は、病院を受診してください。
口唇ヘルペスの市販薬(ただし、再発した場合に限る)
基本的に、ウィルス性や細菌性の口内炎には市販の塗り薬を使用することができません。ただし、過去に医療機関で口唇ヘルペスと診断されたことがある人で、症状が再発した場合には市販の軟膏で対応できることもあります。
このお薬は、薬剤師さんが常駐しているドラッグストアでしか購入できません。ドラッグストアならどこでも買えるわけではありませんので、お店に電話して確認してから行くといいかもしれません。
医療用から市販薬にスイッチされた治療薬
アクチビア(グラクソ・スミスクライン)
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ヘルペシア(大正製薬)
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アラセナS(佐藤製薬)
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※口唇ヘルペスは、他の人に感染することもありますので、放置せずに治療しましょう。