投稿者(ペンネーム:Kさん)
【投稿日:2015年1月27日】
ときおりホームページを拝見させていただいております。
知識が無い人にとって、とても役立ちます。ありがとうございます。
今回質問したいのは、医薬品の分類?についてです。
いつも冬になると、乾燥肌がひどくなってかゆみが強くなるので、尿素配合のかゆみ止めを買ってきて、塗っています。
その際、同じ尿素配合でも、第2類医薬品と第3類医薬品が有って、どちらが良いのか分かりません。
3より2のほうが成分がきついと聞いたことがあるので、第2類の医薬品(かゆみ止めだけでなく、全般的に)のほうが、薬の効果が高いのでしょうか?
(という事は、第1類が一番強いという事か??)
第2類のほうが第3類よりも値段が必ずしも高いというわけではなさそうなので、余計に混乱します。
お返事いただけますとありがたいです。どうぞよろしくお願い致します。
管理人の回答
市販薬のリスク区分は、2009年の薬機法(旧薬事法)で新しく導入された制度で、市販薬のリスクに応じて、第一類医薬品・第二類医薬品・第三類医薬品の3段階で分類されています。
第一類医薬品は、薬剤師のみが取扱いできるもので、どのドラッグストアでも販売されているわけではありません。第三類より第二類、第二類よりも第一類の方がお薬の効き目が高いことは、ある意味事実ですが、それだけではなく・・。
『リスク区分』という名称の通り、そのお薬を使用することによるリスクの高さに応じて分類していると言った方が分かりやすいかもしれませんね。
第一類医薬品は、医療用医薬品(病院で処方されるお薬)から市販薬にスイッチされて間もないお薬であることが多いです。
市販されて多くの人が使用することになり、思わぬ副作用が出てしまうこともあるため、販売する時には薬剤師から情報提供を受けることが義務付けられています。
つまり、使用する時に、より注意が必要なお薬が第一類医薬品なんですね。ちなみに、第二類医薬品には、「指定第二類医薬品」と「第二類医薬品」という風に更に分けられます。
上の写真のように、数字の2が丸や四角で囲われて表示されているのが『指定第二類医薬品』。指定二類医薬品は、第二類医薬品よりもリスクが高く、風邪薬や解熱鎮痛薬がこの指定第二類医薬品に区分されています。
配合されている成分によって区分が変わることがある
尿素(10~20%)配合の医薬品は、基本的に第三類医薬品であることがほとんどです。ただ、ステロイド成分などが一緒に配合されていたりすると、第二類医薬品になります。
尿素は、角質を軟化させる成分として、保湿剤だけじゃなく水虫薬や他の皮膚病薬に配合されていることがあり、尿素配合のお薬であっても、その構成によって区分が変わることがあるんですね。
お薬の不思議
同製品でも区分が違うことも。
虫刺されのお薬でお馴染みのムヒS。商品には、クリームと液体があります。同じムヒSなんですが、クリームは第三類医薬品、液体は指定第二類医薬品になっています。
これは、液体の方にステロイド成分が配合されているからなんですが、法律では区分の違う商品を並んで陳列できないことになっているため、店頭ではこの二つの商品を少し離して並べないといけない・・という少々面倒くさい事情があったりもします。
ムヒS(池田模範堂)
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液体ムヒS(エスエス製薬)
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