会社員・男性
忘年会シーズンになってお酒を飲む機会が多いのですが、私はお酒が弱く(普通よりも多少弱い感じ)、お酒の強い人に誘われて二次会、三次会に出てしまうと、翌日大変な二日酔いになります。
かといって誘われたら断りづらく、サラリーマンだから仕方ないとあきらめ、気合いで参加しているのが毎年の恒例になっています。
ところが先日、薬の関係者に聞いた話だと、ハイチオールCの12錠入りを購入して、飲酒前に8錠飲んで、帰宅後に残り4錠飲めば、相当に二日酔いを防止することが出来ると聞いて、試してみました。
関係者によると、肝臓の働きを一時的に大きく向上させて、アルコールの分解を早めるのだそうです。薬を飲み過ぎるのは良くないですが、アルコールをたくさん飲まされて二日酔いでフラフラになるよりも、ハイチオールCをたくさん飲んだ方がはるかに体に良いと思うのですが、いかがでしょうか?
というかこの話って、本当でしょうか??医薬業界の人はこういう飲み方をする人は多いと聞きました。
一度試してみた感じでは、明らかに効果があるような気がしました。(ただ、そう思っているから暗示がかかっているだけなのかもしれませんが)
こういう服用方法は良くないに決まっていますでしょうが、原理としてアルコールをより早く処理するような方向に働くものなのかどうか知りたくて、質問してみました。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
管理人の回答
ハイチオールCプラス(エスエス製薬)は、効能効果に「二日酔い」が記載されています。
L-システインという成分が、アルコールの分解を助けるため、二日酔いにも効果があります。
たしかに、お酒を飲む前にハイチオールCを多めに服用すると良いという話は、よく聞く話でしたし、携帯に便利な12錠入りの商品は、忘新年会シーズンに良く売れていました。
ただ、用法用量は1回2錠の1日3回となっていますから、1回に8錠も飲むのは(4錠も)正しい飲み方ではありませんね。
当たり前ですが、二日酔いを防ぐ一番の方法は「お酒を飲みすぎないこと」です。
また、L-システインは胃への負担もあるため、空腹時に飲むと胃がムカムカしたりすることもあります。
医薬品には副作用もありますので、お薬に頼りすぎないようにしましょう。
用法用量を守ってお飲みくださいね。
ハイチオールCプラス(エスエス製薬)
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お薬のマメ知識
L-システインが配合されている製品は、ハイチオールCプラス以外にもいくつかあり、第一三共ヘルスケアや資生堂から、似たような製品が発売されています。
しかし、それらの医薬品には効能効果に「二日酔い」の記載はありません。
これは、法律によるちょっと面倒くさい理由からですが、書くと非常に長くなるのでここでは省略しますね。
また、これもまた法律の関係上、効能効果に記載のない症状については、店頭でお勧めすることが出来ません。
そのため、店頭で二日酔いについてご相談を受けた場合は、ハイチオールCをお勧めする機会がどうしても多くなってしまいます。
ちなみに、胃腸薬の中には効能効果に「二日酔いのむかつき」などと記載されている商品があります。
L-システインは、肝臓に対する解毒効果が高いため、お酒を体から早く排泄してくれる働きがありますが、吐き気やむかつきを鎮めるような効果はありません。
ですから、お酒を飲んだ翌日にムカつきがひどい場合には、それに適した胃腸薬ドリンクを選択した方が良いケースもあります。
他の人からの口コミや評判だけでお薬を選ぶのではなく、その時の自分の症状に合った製品を選ぶようにしましょう。
そのためには、店頭で薬剤師や登録販売者にちゃんと相談して買うと良いですね。
「ウコンの力」など、お酒を飲む前に飲むと良いようなイメージの商品もいろいろと販売されているドリンクがありますが、医薬品ではなく清涼飲料水のため、二日酔いを予防するような効能効果はそもそもありません。
しかし、こういった商品も年末年始などにはよく売れる商品ですね。
お酒を飲む前に愛飲している方も少なくないと思いますが、あまり過信しないようにしてくださいね。