風邪薬にはたくさんの成分が入っている
風邪をひくと、鼻水や熱、咳、頭痛と、たくさんの症状が出ますね。それらに対応するために、風邪薬にはたくさんの成分が配合されています(5~10種類ほど)。
風邪薬の一例(パブロンエース顆粒)
※大正製薬のHPより引用
中枢神経に作用する成分など、体の機能に影響を及ぼす成分も多く配合されているため、風邪薬を飲んだ時に「眠気」や「喉の渇き」などの困った作用を経験したことがある人も多いかと思います。
風邪薬と他の薬の飲み合わせ
風邪薬に配合されている成分は、胃腸薬や頭痛薬、乗り物酔いの酔い止め薬など、他の市販薬にも多く配合されています。
つまり、たとえば風邪薬と胃腸薬を一緒に飲んだりすると、成分が重複することがあり、それによって副作用が強く出てしまうこともあるのです。
また、医師の治療を受けていて、お薬を処方されている方の場合は、風邪薬が服用中の薬の効き目を悪くしてしまったり、逆に効果を強めてしまったりすることもありますので、市販の風邪薬を安易に飲むのではなく、かかりつけの医師に相談することをお勧めします。
持病に影響を与えることも
前述したように、風邪薬には神経に作用する成分が配合されているため、血圧や血糖値を上昇させたり、心臓に負担がかかることもあります。
喘息や甲状腺疾患、緑内障、排尿困難など、持病をお持ちの方は購入する前に医師や薬剤師に相談しましょう。
副作用の報告事例も多い

風邪薬を飲んだあとに、下記のような症状が出たら、服用を中止して医師や薬剤師・登録販売者に相談しましょう。風邪薬の箱に一緒に入っている添付文書には、主に下記のような説明書きがあります。(※商品によって記載内容は若干異なります)
これを見ると、皮膚の異常から消化器、泌尿器、呼吸器など、体のいろんな場所に症状が出ることがある、ということが分かります。
用法用量を守って正しく服用していても、副作用は出ることがあります。
体質的に、その成分が合わないこともありますので、お薬を飲んで湿疹が出たり気分が悪くなったり、なにか不具合が起きた時は、そのお薬の名前をしっかり憶えておきましょう。添付文書も捨てずに保管しておいてください。
また、医薬品は、そのすべてが科学的に解明されているわけではなく、これまで飲んでも大丈夫だったお薬でも、副作用が突然出ることもあります。
時には重篤な副作用が起こることも
副作用の多くは、お薬の服用をやめると自然に治まることが多いのですが、稀に非常に重篤な副作用が発現してしまうこともあります。
時には、生命に関わるようなケースや、重い障害が残るケースもありますので、「何かおかしい」と感じたら、直ちに服用を止めて、医療機関を受診してください。
風邪薬が引き起こす重篤な副作用
自分の薬を他人に譲らない・譲り受けない
風邪薬には鎮痛剤や鼻炎の症状を抑える成分など、複数の成分が配合されており、お薬そのものが持つ作用によって起こる副作用と、飲む人の体質によって起こるアレルギー性の副作用があります。
人によって、お薬にアレルギーがあったり、持病や服用中のお薬があったりしますので、自分に良く効いた薬だからといって、安易に人に勧めたり譲ったりしないようにしましょう。