『防腐剤』とは、塩化ベンザルコニウム・ソルビン酸カリウム・パラベンなどを指し、通常、これらの成分が配合されていないものを『防腐剤フリーの目薬』と呼んでいます。
一般的に、防腐剤フリーの目薬は1回使い切りのタイプが主流ですが、通常のボトル入りの製品の中にも『防腐剤フリー』のものがあります。
この場合、防腐剤の代わりにpH緩衝剤であるトロメタモールやホウ酸、薬物の安定化剤のエデト酸ナトリウムなどを配合することにより、保存を可能にしています。
未開封の目薬は『無菌状態』ですが、いったん使用すれば、手やまつ毛などから細菌がボトル内に入り込み、薬剤が汚染される可能性がありますから、防腐剤はある意味必要でもあるわけです。
しかし、防腐剤による角膜・結膜の炎症や、アレルギーなどの副作用も報告されているため、できる限り避けたいものでもあります。
通常、防腐剤は時間が経つと涙によって洗い流されますが、ドライアイの人は涙の量が少ないため、目の中に防腐剤が長時間留まってしまい、いろいろな障害が起こりやすくなるんですね。
そのため、特にドライアイの方は、防腐剤フリーの目薬を使用した方が安心です。
ただ、防腐剤が入っていない目薬なら何度さしても良い・・というわけではありません。
用法・用量を守って使用してくださいね。

ハイテク容器で汚染を防ぐ
『マイクロフィルター』や『逆流防止弁』といったハイテクな技術を容器に採用することにより、ボトルタイプの目薬でも、製品の品質を維持することができるようになりました。
そのため、1回使いきりタイプではなくても、『防腐剤フリー』と記載された目薬も販売されています。