ロキソプロフェンナトリウムの特徴や、ロキソニンSの注意点等について解説しています。


ロキソプロフェンナトリウムとは?

ロキソプロフェンナトリウム水和物(ロキソニンS)は、医療用の非ステロイド性消炎鎮痛剤から一般用医薬品にスイッチした、いわゆるスイッチOTC薬です。

消化管から速やかに吸収され、生体内で活性代謝物に変換された後、優れた鎮痛・解熱・抗炎症作用を示すプロドラッグ製剤で、従来の非ステロイド性消炎鎮痛剤に比べて消化管障害が比較的少ない特性を持っています。

プロドラッグ製剤とは、成分が体内で吸収されてから活性型に変化し、効果を発揮する仕組みの製剤です。



片頭痛や生理痛、術後や抜歯後の痛みなど比較的強い痛みにも良く効く成分として、医療用でも広く使用されてきました。病院で広く使用されてきた理由としては、やはりその効き目の速さがあるといえます。

1986年に医療用医薬品として承認されてから30年、痛みを抑え、腫れや炎症を鎮める効果が高いため、歯科や外科、整形外科、婦人科などのさまざまな痛みに処方されてきました。



鎮痛剤のスイッチOTCは26年ぶり

解熱鎮痛剤のスイッチOTC化は、1985年のイブプロフェン以来、実に26年ぶりです。以前は、病院に行かないと処方してもらえない薬だったのが、2011年1月以降は薬局やドラッグストアでも購入できるようになりました。

現在は、薬剤師による説明・販売が義務付けられている「第一類医薬品」に指定されています。2015年に第二類医薬品への移行がなされようとしましたが、副作用の報告数が多いことなどから、第一類医薬品へ据え置かれることとなりました。

ロキソプロフェンナトリウムの市販薬は『ロキソニンS』

ロキソプロフェンナトリウム水和物の市販薬といえば「ロキソニンS(第一三共ヘルスケア)」です。

ロキソニンSの「S」は、痛みに速く効く「SPEEDY」、優れた鎮痛・解熱・抗炎症効果の「STRONG」、胃への負担が少ないプロドラッグ製剤の「SAFETY」という、三つの特徴を訴求したものだそうです。

ロキソニンSは、医療用の「ロキソニン」と成分、成分量、添加物、錠剤の大きさ、剤形いずれも同じです。

成分(1錠あたり) 用法・用量・特徴
ロキソプロフェンナトリウム水和物68.1mg ・1回1錠、1日2回まで服用可能。
服用できる年齢は15歳以上。
眠くなる成分は入っていません。
・1回1錠で良く効きます。
・小粒で飲みやすく。



ロキソニンSを服用する際に注意すること

「使用上の注意」には「服用してはいけない人」や「用法・用量」、「副作用に関する注意事項」などが記載されていますので、しっかりと目を通しておくことが大事です。

妊娠中の投与に関する安全性は確立していません。出産予定日12週以内の妊婦は服用しないようにお願いします。

・15歳未満における安全性は確立していません。15歳未満の方は服用を避けて下さい。

・高齢者(65歳以上)の方は、生理機能の低下により薬剤の作用が強く出るおそれがあるため薬剤師にご相談下さい。現在、通院中の疾患がある場合は、かかりつけの医師にご相談下さい。

ロキソニンを服用中は授乳を避けてください。服用後8時間ほど経ってから授乳を再開しましょう。



ロキソニンSの副作用について

ロキソニンSをはじめとする非ステロイド性解熱鎮痛薬の副作用として代表的なものに、胃腸障害があります。鎮痛薬は痛みを鎮めますが、同時に胃粘膜が荒れる、胃が痛くなるなどの症状に悩まされることもあるため、必ず食後に服用するようにしましょう。空腹時の服用は避けて、多めのお水でお飲みください。

ロキソニンSは、他の市販の痛み止めと比較しても副作用の被害報告がやや多く、胃潰瘍や十二指腸潰瘍の既往歴がある人などは要注意でした。さらに、2016年3月には重大な副作用として「小腸・大腸の狭窄・閉塞」が使用上の注意に追加されました。

小腸・大腸の狭窄・閉塞は、おそらく腸の潰瘍を繰り返すうちに粘膜が癒着してしまうなどして起こるということでしょう。服用を続けていて、腹痛や悪心嘔吐、腹部の膨満感などが現れたら服用を中止するようにとされています。

ただ、これも発生件数からすると、非常に少ない報告数ですから、やみくもに怖がる必要もないのかなと思います。鎮痛薬はそもそも頓服薬として痛みや熱がある時に飲むものですし、服用するメリットが高いのであれば、用法用量に従って服用し、長期連用は避けるようにしましょう。

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