ヒアリに刺された時にアレグラやアレジオンを飲むのはOK?


ヒアリに刺された時にアレグラやアレジオンを飲むのはOK?

投稿者 s・fさん(性別:男性)

【投稿日:2017年7月27日】

学校に提出する夏休みの研究にヒアリのことを書きたいと思います。ヒアリに刺されて、特に激しいアナフィラキシーショックがなければ抗ヒスタミン薬を使用するとテレビで言っていました。

ということは、花粉症の時に服用するアレグラやアレジオンといった薬を飲めば良いということなのでしょうか?






管理人の回答

ヒアリお問合せいただき、ありがとうございます。ヒアリ発見に関するニュースが飛び交うようになってから、皆さんの関心も高まっているところだと思います。アリの殺虫スプレーが例年よりも売り上げを伸ばしているようですね。

人を咬むアリはもともと日本にも生息しており、アリにチクッと咬まれたことがある人もいると思いますが、このヒアリは上顎で咬みながらお尻にある針で何度も刺すという非常に攻撃性の高いアリで、刺されるとアルカロイド系の毒によって、とても強い痛みを生じます。

刺された箇所に水疱が出来て、まるで火傷を負った時のような状態になると言われています。刺された時にも、火傷の時のような熱さを感じるとのことで、ヒアリ(火蟻)、英名ではFire antと呼ばれていますね。



 ヒアリに刺された時の症状と対処法

蚊をはじめとする害虫に刺された時の症状としては、強い痒みや腫れ、赤み、水疱などの皮膚症状があります。一般的な対処法としては、ステロイド成分抗ヒスタミン成分を配合した軟膏やクリームといった外用剤を患部に塗り、炎症や痒みを鎮めます。強い痒みがあって睡眠が妨げられる時や、蕁麻疹が広い範囲に生じた時などは、抗ヒスタミン成分の内服薬を服用するのも有効です。

刺されてすぐに痒み等の症状が出る即時型反応や、症状が出るのが遅い遅延型反応など、虫に刺された時のアレルギー反応は、人によって違いますし、年齢やこれまでに刺された回数などによっても状況が異なります。

ヒアリに刺された時の蕁麻疹の写真ヒアリの場合は、刺された時に火傷のような熱さや強い痛みを生じますので、おそらく「今までと違う」感覚があると思います。

特に公園などの野外でそういった症状があった場合は、患部周辺にアリがいないかどうかを確認して、安全なところで20~30分ほど安静にして体調の変化がないか様子を見ましょう。

急性の蕁麻疹や、呼吸困難、目や唇などの粘膜の腫れといったアナフィラキシーショックの症状があれば、出来るだけ早く医療機関を受診してください。

一番近い病院で、できれば救急外来のある病院が良いです。その際には「アリに刺された可能性がある」ことを病院に伝えましょう。

アナフィラキシーショックは、刺されてから数分で起こりますから、とにかく最初の数分間は状態をよく観察してください。

ただ、必ずしもアナフィラキシーショックが起こるわけではなく、皮膚症状だけに留まることもありますので、30分ほど安静にしてみて悪化する様子が見られなければ、緊急に受診する必要はないと思いますが、いずれにしても医療機関で診てもらうことは大事です。

刺された初回はそれほど重い症状にならなかったとしても、2回目以降では重篤な症状が起こることがありますから、その時の対処法などについて医師の指示を仰いでおきましょう。刺された部位の処置も、自己流ではなく医師に治療してもらった方が安心です。


 市販のアレグラやアレジオンの服用について

医療用(医師が病院で処方するお薬)のアレグラやアレジオンは、アレルギー反応による皮膚の症状や喘息などに用いられることはあります。そのため、ご質問にあったような情報がテレビでも流れていたのかもしれません。また、ヒアリの被害が多いアメリカでは、抗アレルギー薬と言えばアレグラやクラリチンが代表的なので、アメリカでの対処法の例として、こうした情報が出回っているのかもしれませんね。

市販されているアレグラやアレジオンは、医療用と同じ成分・同じ配合量なのですが、両者の効能・効果が少し違っています。医療用医薬品と市販されている一般用医薬品では、成分や配合量が同じであっても、効能・効果や用法・用量が異なることが珍しくありません


たとえば、市販薬のアレグラFX(久光製薬)には下記のような記載がされています。

【効能・効果】
花粉、ハウスダスト(室内塵)などによる次のような鼻のアレルギー症状の緩和:くしゃみ、鼻みず、鼻づまり

【用法・用量】
成人(15才以上)、1回1錠、1日2回朝夕に服用してください。※市販薬の場合は15歳未満は服用できません。


ご覧いただいて分かるように、鼻症状に対して服用するようになっています。市販薬の場合は、記載されている効能・効果に該当する症状ならば使用することが可能ですが、該当しない場合は店頭でお勧めすることができません。また、決められた使用法以外の目的で使用し、副作用や事故などが発生した場合は、国からの救済措置の対象から外れてしまうこともあります。



それに、鼻炎症状の場合と、蕁麻疹や皮膚の痒みといった皮膚症状、喘息の場合など、病状によって抗アレルギー薬の服用量が変わることもありますので、市販薬を自己判断で服用するのは、少々危険です。どうしても抗アレルギー薬を服用したい場合は、購入する際に必ず薬剤師に相談しましょう。


皮膚症状にも服用できる抗ヒスタミン成分の内服薬もある

虫刺されや蕁麻疹、鼻炎症状などアレルギー症状に幅広く使用できる、市販の抗ヒスタミン成分の内服薬がないわけではありません。体の中で起こっているアレルギー反応を鎮めながら、痒みなどの症状を緩和するお薬です。※下記は製品の一例です。

アレルギール錠 
(第一三共ヘルスケア)
 レスタミンコーワ糖衣錠
(興和)
   
【効能・効果】
●皮膚のかゆみ、湿疹、じんましん、皮膚炎、かぶれ
●鼻炎
【効能・効果】
じん麻疹、湿疹、かぶれ、かゆみ、鼻炎
【9錠(1日量)中】
クロルフェニラミンマレイン酸塩 13.5mg
ピリドキシン塩酸塩 22.5mg
グリチルリチン酸カリウム 180mg
グルコン酸カルシウム水和物 1350mg
 【9錠(1日量)中】
ジフェンヒドラミン塩酸塩90mg



上記の製品は、抗ヒスタミン成分が主成分ですので、眠気や口渇などの副作用があります。また、緑内障や排尿困難、心臓病といった基礎疾患がある人、妊娠・授乳中の人は服用できないことがありますので、こちらも購入する前に必ず薬剤師や登録販売者へ相談してください。

在来のアリとヒアリの区別は、なかなか難しいところだと思いますし、どんな虫に刺されたか不明なケースも多々あります。いずれにしても、ショック症状がなく、症状が重くない場合は、上記のような内服薬や市販の軟膏等を選択してもいいとは思いますが、強い痒みや痛みがあれば受診した方がいいでしょう。

ヒアリの場合まだまだ未知の部分も多く、家庭での適切な対処法というのが日本ではまだ充分浸透していないのが現状ではないでしょうか。刺された時にどんな反応が出るのか分からないわけですから、もし万が一刺されてしまった場合は、やはり医療機関を受診するのが最善の対処法だと思います。


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